わろてんか

てんがいつまでも独身の時と同じ赤い着物を着ていることが美談になっていて時代考証が迷子になっていてびっくりです。当時――っていうか戦後しばらくも、服装というのは身分や立場に合わせないといけないものでした。女性の場合は独身なら独身、既婚者は既婚者に相応しい衣装が決まっていて結婚して子どもまでいるてんが赤い着物を着ているのは非常識であり得ないことなのです。今は服装は自由なので上手く例えられないのですけど、卒業した高校の制服で通勤しているとかそんな感じでしょうか。後、当時は古着市場が盛んでしたので、古着屋さんで着ているものを売ってそのお金で新しい古着(変な言い方…)を買うというお金のかからない方法があったわけで、いつまでも同じ着物を着ていても節約でもなんでもありません。まあ、ここまで言うと揚げ足取りだけど、6年以上毎日着ている着物が解れもせずシミもなく新品同然なのもあり得ないですね。