私に和歌がわからない理由

紫式部清少納言を嫌いな理由を私なりに考察しようと思ったのですが、考えているうちに書きたい事ができました。
私は古典がそこそこ好きです。(すごい人を知っているので好きとかとても好きとか言えません。)今から古典を読む方がいればおすすめは枕草子です。有名な古典の中では短いし、わかりやすいし、明るいからですが、一番の理由は訳注がたくさんついているからです。枕草子というと香炉峰の雪〜が有名だけどそのまま読んでもわかりません。必ず香炉峰白居易がベースになっていると注が付いてます。枕草子はこういう知識がないとわからないのでちゃんと訳注が付きますが付かない古典もあります。
源氏物語一条天皇が「作者は(漢文で書かれた)日本書記を読んでる」と言ったんですから、ベースにいろんな漢文その他が使われているはずですがいちいち訳注なんて付きません。今源氏物語はストーリーがいいとか心理描写が優れているという評価なのでベースになっている知識なんて必要ありませんから。だから私が源氏物語を読んでも紫式部が選んだ表現の意味も計算した面白さも伝わりません。
和歌はもっとダメです。和歌には本歌どりが一般的なテクニックとしてあるからです。本歌どりってはっきりいっていかに上手にパロディをつくるかということですよね。パロディをわかるためにはモトネタを知らないといけません。じゃあ訳注を付ければいいかっていうとギャグでもジョークでも説明されても面白さはわかりませんからね。というわけで私が和歌を見ても詠み手の意図は絶対伝わりません。