英国王関連エピソード

けっこう有名ですが、英国王のスピーチに登場した主人公の父・ジョージ5世ですが、ロシア最後の皇帝ニコライ2世とは従兄弟で瓜二つでした。ジョージ5世の母アレクサンドラとニコライ2世の母マリアはデンマーク王女で姉妹でした。この関係でマリア皇太后ロシア革命の際、イギリスの軍艦に乗ってロシアを出て祖国デンマークに亡命して天寿を全うしました。
主人公夫婦は映画の中のセリフの通り、ジョージ6世からプロポーズした恋愛結婚ですが、当時の感覚としてはエリザベスは玉の輿でした。エリザベスも貴族の娘とはいえ、そしてジョージ6世はあくまで次男で王位にはつかないと思われていましたが、王の息子の妃になるには家柄が低かったのです。ちなみにプロポーズを断られたジョージ6世はエリザベスと結婚できないなら一生結婚しないに近いことをいったため家族もエリザベスの説得に乗り出したそうで、ひょっとして似たもの兄弟?
後、(私は信じていませんが)ウォリス・シンプソンにはドイツのスパイ説があって、エドワード8世を親独派にして戦争を防ぐために誘惑したともいわれています。でも結果からみたらウォリスはもともと親独だったエドワード8世を退位させて心置きなくドイツと戦えるようにしたんですから、イギリスからしたらある意味功労者ですね。後を継いだジョージ6世の妃エリザベスは戦争中国民の精神的な支えとして活躍したわけですから。こういうのを見ると時々運命というか時代に選ばれるor捨てられる人っているんだなと思います。