人類皆家族

菊と葵のものがたり (中公文庫)

菊と葵のものがたり (中公文庫)

文章を読むと人柄がわかると言いますが、以前この本を読んだときに、このお人は本当に美智子さんをイジメまくったんだなあとしみじみ思い、大嫌いになりました。出版した人たちの感覚も疑問を感じます。
こう書くと誤解されるかもしれませんが、私は美智子さんの大ファンではありませんし、単に美智子さんと性格があわないからとイジメたなら、(良くないことだけど)人間同士だからそういうことがあっても仕方ないと理解できます。でも平民だから気に入らないというのはうけつけられません。
私の差別の定義は「家族になれないこと」です。優しいとか思いやりがあるとかはなんの基準にもなりません。世の中、貧しい国に行って、現地の人のために身を粉にして働いているような尊敬すべき人でも、いざ家族が現地の人と結婚したいと言ったとたん、侮蔑的なことを言い出したりする例はたくさんあるのです。
この本の中で語られる皇族方は国民への思いやりに満ち、心を砕いて行動しています。このことは紛れもない事実でしょう。しかし私に言わせればそれは
風と共に去りぬ スペシャル・エディション 〈4枚組〉 [DVD]

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この中でスカーレットオハラが奴隷制を非人道的と非難されて、「うちの農場では奴隷の待遇はいい」と反論したのと同じことです。
ていうか、スペインって1975年のフランコの死後、王政復古、民主化したのにどうして触れてないのですか?文章が初めて発表されたのが1975年以前かもしれないけど、せめて脚注ぐらいつけたらどうでしょう?すごい消化不良。(ちなみにルーマニアのミハイ皇太子は冷戦後に亡命先から帰国しています。)