清朝の王女に生まれて

清朝の王女に生れて―日中のはざまで (中公文庫BIBLIO)

清朝の王女に生れて―日中のはざまで (中公文庫BIBLIO)

申し訳ないけど一番の感想はこの著者は「根なし草」だなぁです。戦後中国でやたら日本を恋しがっていて、日本の学校にいたから友達が日本人しかいないって、別に学校でしか友達が作れないわけじゃないんですが。一方で日本に完全になじんでいるわけでもないようですし。内容を見てもこれだけ周りが悪いってアピールするのは中国っぽい感覚な気がします。ただどうなんでしょうね。日本との関わりを強調するのは日本人向けに書いているのでリップサービスなのかもしれません。
タイトルは変えた方がいいのでは?王女だから体験した事を書いているのかと思ったらその部分は少なかったです。溥儀たちのエピソードとか満載かと思ったのですが。文革中も王女だから…という風には見えませんでしたし。
一中国人の自伝として見れば貴重な話だと思います。でも、あくまで語りみたいな感じなので、起承転結とかがないと落ち着かない人には向かないかも。私は、甥姪と2番目の夫がどうなったのか気になって仕方ありません。