黄色い星の子供たち

見ていてデジャブ感がかなりあったのですが、ユダヤ人迫害なシーンをいろんな作品でたくさん見ているからでしょうか。
2万4千人中、1万人が行方不明ってすごい確率にびっくりしました。戦争中のレジスタンスは一部のフランス人だけと見直しが言われているようですが、こちらはすごいです。(まあ中には弱味につけこんでタダ働きさせる人とかいたでしょうけど)ただパリではユダヤ人をドイツほど隔離していなかったのでごまかしやすかったのもありそうですね。
ジャン・レノがいつもと違う役をしていました。
そういえば、消防士って花形職業な国があるそうですが、フランスもそうでしたっけ?
このお話は原題は「一斉検挙」ですし、戦争中にドイツの支配下で行われたユダヤ人迫害の責任についてフランス人に問いかける作品な気がしますけど、邦題からするといたいけな子どもが迫害されて可哀想という作品としているようですね。まあ、日本ではユダヤ人差別ってピンときませんからね。
アネットを見ていて革命の時代だったらパンよこせデモでヴェルサイユに行ってそうな感じだと思いました。パンじゃなくマドレーヌを勝ち取ってきていましたけど…。もしフランス人がしょっちゅう革命を起こしたりしない、政府や権力者に従順で、個人の考えより集団の和を重んじて、規則はちゃんと守るような国民性なら、スト大国にならず住みやすいかわり、ドイツ占領下で1万人もユダヤ人が消えることもなかったんでしょうね。
ずっと表情豊かでおしゃべりだったノノが最後のシーンでは無表情で一言も発しなかったのが印象的でした。――正確にはゾクッとしました。アネットを拒絶しているようにみえたので。アネットの涙を許していないようで衝撃的なラストでした。実は映画を見た後基本情報を調べたのですが(原題もその時知りました。)、アネットすら、フランス人=加害者だから断罪されるべき立場、ましてや何もしていないあなた=観客は…と語りかけているのかと怖くてたまりません。
ところで、話しは全然変わりますが、アネットが時々不調時のトマトマに見えたのはシーズンオフの禁断症状でしょうか。