名前の一生

夫婦同姓・別姓以前に、ここまで国がガチガチに個人の姓名を管理していていいのかという話し合いがないのが不思議です。
外国での例とか歴史の話とか面白いのですが、外国の場合、それが風習か法規制されているのかどっちなのでしょう。日本でも法規制されてなければこんな騒ぎになっていませんよね。周りが何を言っても本人が嫌なら別姓を押し通せばいいだけですし。こういう時は配偶者の姓、こういう時はもとからの姓って使い分けもできてフレキシブルになりそうです。改名も簡単になりますね。それこそ昔みたいに結婚とか就職の時に改名しちゃったりして…。(そういえば、江が二人の姉と違って一人だけ名前が複数説があるのは3回結婚して改名したからとも言われていますね。)
と考えると戸籍が名前で登録されているのが要点だと思います。つまり一番大事なのは国が管理しやすいことなのでしょう。同姓が法規制されたのは明治時代です。その頃政府は家制度を導入していました。家制度っていろいろありますが、国からしたら国民を家単位――どの家に所属しているかで管理していたわけです。そりゃあ夫婦同姓でないと困ります。田中さん家の跡取りのお嫁さんが佐藤花子さんで当主の妻が鈴木和子さんとか訳わかりません。
別姓が法改正騒ぎになるのは、女性のためではなく、国が国民を個人管理しているからだと思います。専業主婦の年金だって個人になりますし。例えば、A社で働いていた佐藤花子さんが、結婚して田中花子さんになってしばらく専業主婦した後B社で働いて、離婚して佐藤花子さんに戻ってC社に転職して、再婚して鈴木花子さんとしてD社で働くとか訳わかりません。
ちなみに、私は国民総背番号制には絶対反対です。いやいやメリットはすごくわかるんですよ。でもねぇ…。年金ですら番号制になった時大変でした。私はアレを一生忘れません。一億もの人間の登録方法をミスなく変更する能力は、日本の公的機関にはありません。同姓同名の複数の人が一人にカウントされて存在していないことになる人とか、結婚・離婚で姓が変わったら一人が二人に増えたとかいっぱい出てきて大変なことになると予想します。実は戸籍を電子データ化した際にミスった疑惑を私の身内は主張しています。*1

*1:真偽は定かでありません。