大河

まあ、きれいに終えましたね。
人物像としては信長とか秀吉とか面白かったです。でも結局本能寺の原因が信長がヒステリックで思いやりがないみたいになっていて古いですね。っていうか、それが原因なんですっていうのは、逆に本能寺の変はそうでもなきゃ言い訳のしようがないって言っているようなものですよ。
根本的に私にはこのドラマの光秀が優秀に見えなかったのでどうして皆が期待するのかわからなかったし、そもそもどうして天下人たる資格があるのか他者を天下人に相応しいかジャッジできるのかもわかりません。だって、領土や助命を安請け合いしているけど信長に受け入れてもらえてないし相手からも無理って言われたりしているぐらいなのに、いつまでも自分が言ったら信長や交渉相手があっさり受け入れるって思っているの学習能力なさ過ぎとしか…。全体的に反省とか状況分析とかできてないですよね。
後、帝の譲位問題って元々朝廷側から費用捻出のお願いって出されてきたのに信長が実行しようとすると一方的に言い出して悪みたいになっているのが謎。スポンサーが時期を決めるのは懐事情とかあるからある程度仕方ないとしか…。あの時と今では事情が違うって説明もないですしね。朝廷側が武士は言われたとおり黙ってお金を出せばいいだけの存在で自分たちに意見を言ったり気にくわない事をするのは許せないって思っているなら、信長より朝廷(とこの考えを支持する)の方に問題がありますやん。ついでに、最初の頃はお金の価値に触れていたのに途中から方向転換したみたいで残念です。
しかし、この描き方だと一番戦を嫌っていて戦のない世を望んでいるのは信長ですよね。
期待していた信澄の存在が消されているのも残念でした。個人的に本能寺予想でも信澄の死を説明できていない説は信憑性ないと思っていますが、つくづく信澄ってネックなんだなあ。
ともあれ、有名な戦国武将の新しいキャラクターに説得力を持たせてくださった俳優さん方には感謝します。最後の回想のおかげでちゃんと年をとっているのも感じられてすごかったです。
最後に蛇足だけど、どうせ史実よりドラマとしてのキャラクターを優先するなら光秀は天皇さんやお公家さんも感心する教養の持ち主--ではなく、一生美濃の田舎者のままで見たかったです。