イメージ先行

私は基本的にマリー・アントワネットが嫌いなんですが、同情している点があって、母親のマリア・テレジアと比較されて出来が悪いって言われていると、いやあ、マリー・アントワネットだけじゃなくマリア・テレジアの娘は全部出来が悪いですよってかばいたくなります。
マリア・テレジアは良妻賢母なイメージが強いけど私生活に関してはすごく違和感を感じます。まあ、夫婦仲はよかったので良妻はいいんですが、賢母ではないですよね。むしろ娘たちを見る限りダメ母でしょう。
顔がいいからって一番かわいがっていた娘のマリア・クリスティナなんてエピソードを見るからに性格悪くて兄弟から嫌われまくっていたのをみるとマリア・テレジアにスポイルされちゃったんだなあとしか思えません。
下の3人は若くして政略結婚して嫁ぎ先で長年過ごしているから何とかなったんじゃと思いますけど、結局マリア・テレジアの影響からは逃げられなかったようです。母性愛の表れとして有名なたくさんの手紙も私には洗脳をとかずに自分の思い通りにする為の手段に見えてしまいます。
比較的出来がいいと言われているマリア・カロリーナですら、――ナポレオンの影響もありますけど――家族と国民から嫌われて国外追放となり結局は祖国のウィーンで死亡しました。家族と国民に嫌われた一因に実家寄りの政治をしすぎたからというのがあってここでも「オーストリア女」と呼ばれたマリー・アントワネットを彷彿とさせます。