想像してみよう(ver乳母)

乳母って今はいないからよくわからない感覚ですが、そもそも現代の物理的要因=質のいい粉ミルクがある、と心情的要因=個人主義、がなかった昔って他人同士で授乳するのってそんなに抵抗なかったんじゃないかなぁと思います。
栄養状態のいい現代日本でも体質的に母乳のよく出ない女性がいるのだから、今より栄養状態がよくない時代なら自分の母乳では足りない女性が多かったでしょうし。医療が発達していなかったら赤ちゃんが死亡するだけじゃなくて、母親が死亡して赤ちゃんが残される事も今より多かったですし。実の母子じゃないと授乳しないとか言ってられないですよね。
そういえば、今でも大家族というか共同体意識の強いところでは母親同士で赤ちゃんが泣いたら誰の子か気にせずに授乳するところもあるそうで、日本――というか世界中、昔はそんなものだったんでしょうね。
こういうのは一般庶民の場合は不特定多数の赤ちゃんに授乳しているわけで、そこから進んでお金持ちが自分の子どもに専属の女性を雇うようになっていくのは自然な流れな気がします。必要な子どもがいたら乳母を捜す→万一を考えて前もって待機させておいて何もなかったら解雇→もう任せちゃえ、になっていったんじゃないでしょうかね。