右手左手

舞妓さん芸妓さんの説明に左褄っていうのがあります。外出の際に裾を引きずって歩くわけにいかないので左手で裾を持つことです。で、この左褄を左手で持つと裾から手を差しこめないという、遊女と違って芸を売っても体を売らないって事を表していると説明されるのですけど、そうかな?今や和服を着ない、来ても裾を引きずるような着方は廃れているから何となく流されているけれど、そもそも、遊女だけじゃなく、お姫様やお嬢様も右手で裾を持ちます。今でも花嫁衣装で打掛を着る時は右手で裾を持ちます。これが普通なんです。遊女だけならともかく、お姫様やお嬢様方まで対象に含まれるのに上から目線な説明はおかしくありませんか?そこで、勝手にいろいろ考えたのですけどお姫様やお嬢様や遊女と舞妓さん芸妓さんの最大の違いって何かというと自分で荷物を持つか持たないか、って結論に達しました。つまり、舞妓さん芸妓さんは荷物を持つから必然的に左手しか空いておらず左褄なんじゃないかなって。もちろん私の勝手な推測です。