愛の勝利を

史実を元にしたムッソリーニの隠されたスキャンダルらしいです。そういえば、この時期のイタリアを取り上げた映画は初めてかも。ドイツ関係は山ほどありますが、イタリアが舞台でも基本はナチスユダヤ人になったりしますものね。
イタリア映画も芸術的で逆にストーリーを分かりにくくさせるようなシーンがありました。ただ、衣装がすごいです。精神病患者のお仕着せさえおしゃれ!衣装提供がどこか教えて下さい。
内容は、しつこい女性が苦手な方は見ない方がいいと思います。トラウマになるかも。始まりからかなり女性が積極的なので、あの展開で自分は愛されているとあそこまで自信満々なのがちょっとついていけませんでした。
あと、イタリアの法律上どうなっているのかわかりませんけど、正式に結婚して結婚証明書もあるのに、子どもをわざわざ認知するものなんですか?自動的に嫡出子としてムッソリーニの子どもになるんじゃないのですか?その辺がよくわかりませんでした。「アレ」って借用書のことかと思ったのですが。
結局、愛って誰へのものだったのでしょう。ムッソリーニ?息子?自分?確かにムッソリーニの扱いはひどいもので、だから周りに味方になってくれる人がでてきたのでしょうけど、精神科医が言ったように別の方法がいくらでもあったような…。いや、本人だけの問題なら、もっとやらかしてくれてもいいのですが、子どもが巻き込まれていますから。
最後の「その後」を見て、後世から歴史としてみると短い間だけどその時代に生きている人たち――特に迫害を受けている人たち――には取り返しがつかないほど長い時間なのですね。