革命家皇帝

革命家皇帝ヨーゼフ二世―ハプスブルク帝国の啓蒙君主 1741-1790

革命家皇帝ヨーゼフ二世―ハプスブルク帝国の啓蒙君主 1741-1790

中にも書いてあるようにヨーゼフ2世主役の日本語初の本で、エピソード集です。母:マリア・テレジア、妹:マリー・アントワネットは有名ですが、本人は影が薄いですね。
エピソード集のせいか、一冊の中で矛盾がでています。特に気になったのは皇帝位の問題で、ヨーゼフ2世が生まれた時、父のフランツは皇帝ではなかったし、皇帝は終身制なので、父が生きているのに皇帝に即位はあり得ません。これは著者の問題か日本語訳の問題かちょっとわかりません。それとエピソードのオチがヨーロッパ人と日本人の感覚の違いのせいかわからないものもありました。
これなら一冊まるまる伝記の方がよかったと思います。というかこういう感じの本はポピュラーな人物のトリビア的に読むものではないでしょうか。
ただ、マイナーな人物なのでこうして日本語本がでただけ、ありがたいのですが。